ひとつ、ふたつ、ひみつ。

ワープで一気にお店まで行けたら、便利だと思ったんだけどな。

あ、でも、いきなり人がパッて現れたら、最速でネットニュースになっちゃうか。

「じゃあ、普通に玄関から行こう。ちょっと待ってね」

玄関のドアを少しだけ開けて、周囲を確認。

真尋くんと一緒に家を出るところを、隣の家に見られたら大変だし。特に、あっくん。

うん、誰もいない。

「真尋くん、今のうちに」

「うん? 分かった」

サッとドアの向こう側に移動して、鍵をしめる。

「今日、こまりを迎えに来たの、彼氏?」

「え? まさか、違うよ。隣の家の幼なじみなの。ほら、こっちの504号室」

「そうなんだ。会ってみたいな」

「な、なんで? だめだよ、真尋くんがいるのは、誰にもひみつなんだから」

「そっか、残念」