ひとつ、ふたつ、ひみつ。


マンションについて、玄関であっくんと別れて、503号室の鍵を開ける。

真尋くん、家の中にいるかな。
あの人、ワープとか使える、とんでも人間だし。

「た、ただいま~?」

そろっと、扉から顔をのぞかせる。

「おかえり、こまり」

あ、いた。
真尋くんが、リビングからひょこっと顔を出す。

なんとなくホッとする。

「ずっと家にいたの? 何か、不便とかなかった?」

「大丈夫だよ。俺の世界とちょっと違ったけど、他の家電も使えたし」

「そっか、よか……」

よくない!

「うそ、洗濯もしたの!?」

「ごめん、下着とか見られたくないかと思って、洗濯はしてないんだ」

イケメンの気づかい、最高!

「よ、よかった……。うん、洗濯は私がするからね」

「あ、そうだ」

「?」

「忘れるところだった。おかえり」

肩をつかんで引き寄せられ、頬に唇のやわらかい感触が。
これは、朝に額に感じたものと、同じ──

──バタンッ!

またしても尻もちをついて、腰が抜けてしまった。