ひとつ、ふたつ、ひみつ。

「あれ? でも今は、タイムマシンは持ってないよね」

「ああ、あれは、連れ戻された日に、所有者としての資格を取り上げられたからね。ちょうど良かったよ」

以前、真尋くんの腕にあったタイムマシンの場所には、私があげたばかりの腕時計がついている。

「今はもう、元の世界の人に連れ戻される心配はないの? また真尋くんがいなくなったら、私……」

「大丈夫。こまりに借りた、スマホのおかげで」

「スマホ?」

「うん。スマホってさ、充電しないと動かなくなるだろ。俺のいた世界には、そういうのはないんだ。あいつらには、エネルギーが切れるって発想すらない。だから、一度きりの使用でエネルギーが切れるように、移動装置を作った。俺の痕跡は残らないから、誰も追いかけられないよ」