ひとつ、ふたつ、ひみつ。

「あいつら、俺の痕跡をたどっていたら、俺が持っていたタイムマシンと繋がって、たまたま世界を越えることに成功したらしい。
俺は、元々は過去を変えるためにタイムマシンを悪用したから、本来なら重罪人になるはずだったんだけど。単体で異世界に移動した唯一の人間ってことで、研究に協力する代わりに罪には問われなかったんだ」

真尋くんは、深くため息をつく。

「異世界に簡単に行ける装置なんかが出来上がったら、世界が大変なことになる。それに、俺だけはきっとこっちの世界に行かせてもらえない。真面目に研究するふりをして、隙を見て俺は別の装置を作ってたんだ。思ってたより、時間がかかったけど」

「……」

なんだかずっと、すごい話を聞かされている気がする。
科学のこととかは何も分からないけど、とんでもない研究をしていたことだけは分かる。

「えっと、タイムマシンが真尋くんのそばを離れないように出来ていたせいで、元の世界の人に見つかったってこと?」

「うん、そう。本当に、迷惑な機能だよ」

以前にも、そんなことを言っていたと思う。
その時の私は、落し物の心配がなくて便利だな、なんて考えてしまったけど。