ひとつ、ふたつ、ひみつ。

風が柔らかく吹いて、サラサラと木々が擦れる音がする。

あの日と同じ、音がする。

真尋くんは今、どんなところにいるんだろう。
誰と一緒にいるだろう。
辛い思いをしていないかな。
もう、過去に戻って自分の存在を消そうだなんて考えていないといいけど。

幸せでいてほしい。

むしろ、幸せすぎて、私のことなんてもう忘れちゃったりして。

今は、こんなことを考えても、すぐ涙が出たりはしない。

悲しい、辛い気持ちを、時間が解決してくれた。

そして、その先に残った感情は、恋だった。