ひとつ、ふたつ、ひみつ。

フッと脳裏に過ぎるのは、いつもニコニコと笑っていた彼の、珍しく不機嫌な表情。

私、最低だ。

こんな時にも、当たり前のように君を思い出す。

「……ごめんなさい。私ね、ずっと好きな人がいるんだ」

あっくんは、私のその言葉に驚きも落胆もせず、淡々と「あっそ」と吐き捨てた。
すでに、答えが分かっていたみたいに。

そして、「はぁー」と深く息を吐いた。

「おい、この酔っぱらい。どうせ今のことなんか、朝になったら忘れるんだろ」

「……うん。そうかも。あっくんがそう言うなら、忘れる。私、今は酔ってるから」

「ふん。でも、俺をふり続けたことは、せいぜい後悔しとけよ」

「うん……」