ひとつ、ふたつ、ひみつ。

「私が本当に辛かった時、あっくんは一番近くにいてくれたよね。すごく嬉しかった」

「下心があったからな」

「そうなんだ。そういうのって、あんまり言わなくない?」

「うるせ」

「……」

私は、これから進むはずの道に視線を移した。
うちまで、あと1キロくらい。

「……前と同じくらい好きなのかって聞かれると、なんて言ったらいいのか分かんない」

今はもう、真尋くんのことを思い出すだけで泣くことはない。
会えなくて、寂しくて、眠れない夜も続かない。

だけど……。
割れてしまったスマホ。
リボンを解くことができない、小さな箱とか。
君が残した抜け殻を見ると、まだ胸が小さく騒めく。

私たちには、この続きの未来が用意されていなかったのかな、って。