ひとつ、ふたつ、ひみつ。


「わー、もうこんな時間! 送ってくれてありがとー、あっくん」

「バカ、お前飲みすぎだよ。でかい声出すな」

「声大きかった? ごめん。近所迷惑だね。でも全然飲んでないよ。サワーを二杯だけだもん」

「お前弱いんだから、それでも飲みすぎなんだよ」

ある日の夜のこと。
バイト終わりに、あっくんに遅めの夜ご飯に誘われて、調子に乗って得意じゃないお酒に手を出してしまった。

よろけたところを、支えてもらう。

「なあ、こまり」

「なにー?」

自分の足で歩けるアピールに、支えてくれた肩をやんわりと断る。
うわ、フラフラする。

「お前ってさ、まだ同じ奴のこと、好きでいんの?」

歩みが、ピタリと止まる。
少し思考がはっきりしてきた。