ひとつ、ふたつ、ひみつ。

「えっ、あなたの?」

私の言葉に何よりも驚いたのは、届け主の女性。

「はい、私のです。昨日から、ずっと探してて」

クリアカバーに付けた、くまのスマホリング。新しいのにしようよって提案を、真尋くんは、便利だからとそのまま使っていた。
見間違えるはずがない。

ただ、このスマホはまるでどこか高いところから落としたように、画面がバキバキに割れてしまっている。
車にでもひかれてしまったのだろうか。

「なんだ。持ち主が見つかったなら、良かった。スマホ落とすのって、すごい焦っちゃうよね」

「ありがとうございます」

女性はニコッと笑ってスマホを手渡しして、すぐに交番を出ていった。

「一応、持ち主の本人確認させてもらえるかな」

「あ、はい、えーと……」

女性を見送ったあと、男性の警官に優しく促され、スマホの電源ボタンに触れる。

確か、スマホの設定ページに私の個人情報を入れっぱなしにしていたから、それと私本人のマイナンバーでも見てもらえば、照合は出来るはず。

このスマホ、ちゃんと動くのかな。

あ、画面はつく──