ひとつ、ふたつ、ひみつ。

どうしよう。
昨日の夜、どれだけママに引き止められても、振り切ってでも探しに行くべきだったんだ。
昨日のうちなら、まだ何とかなったかもしれないのに。

考えたくないけど……、まさか事件?
何の?

分からない。

そうだ、スマホ……!

真尋くんのリュックのファスナーを開ける。
財布、タオル、小物。
だけど、スマホは見つからない。

警察……──
自分のスマホの電源ボタンを入れて、ここに来るまでに、近くに交番があったことを思い出した。

電話をするよりも、そこまで走った方が早い。

嫌な汗が止まらない。
ジワッとにじむのが、涙とどっちなのか、もう分からない。