ひとつ、ふたつ、ひみつ。

「まさか~。私、今ひとり暮らしだよ? テレビの音じゃないかな」

「……なんか隠してないか」

人を隠してます。

「してないよ。私、あっくんにはいつも、なんでも話してきたでしょ」

あっくんはため息をつき、背中を押す私の手を取った。

「何もないなら、いい。心配させんな」

「うん、ありがとう」

「今日は減点。62点だな」

中途半端に低い。

「今日は寝ぐせないのに、低すぎない? その点数つけるの、女の子にモテなくなっても知らないからね」

昨日告白されたばかりの人に言うことでもない気がするけど。

「いいよ、別に。お前にしかしないから」

「よくないけど」