ひとつ、ふたつ、ひみつ。


窓から射し込む朝日に、自然と目が覚めた。
外に出ている肩が寒くて、掛け布団を引っ張る。

目と鼻の先にある綺麗な寝顔に、そっと手を伸ばす。
頬に触れるとやわらかくて、少しひんやりとしていた。

私の部屋、じゃないのに。
朝目覚めると、真尋くんがいる。

そばにいる。
ここにいる。
すごい。

幸せの距離だ……。

「ん……」

私が触ったせいなのか、閉じたまぶたがキュッと歪む。

ゆっくりと開いたその先に、濡れた黒い瞳が見えた。

「あれ……、こまり。もう起きてたの」

「うん、おはよう、真尋くん」

「はは。今日は、こまりの方が早起きだ」

「!」

グイッと肩を抱き寄せられて、いつも以上に近づく肌に、さすがにしっかりと目が覚めてしまった。