ひとつ、ふたつ、ひみつ。

……早く、ご飯食べちゃお。

せっかくの久しぶりのママの手作りご飯なのに、なんだか味がよく分からないかも。

「なんか、あんたたち今日は無口ね。ケンカ中?」

ママが、私とあっくんを交互に見て、ストレートに口に出す。

いくらそう思っても、普通、本人たちを目の前にして言うかな。
さすが、外国で問題なく暮らしているだけある。
……って、これは偏見か。

「まあまあ。もう高校生なんだから、昔と違って当たり前だもんね?」

あっくんのママが、優しくなだめるようにすぐに間に入ってくれたから、私は「あはは……」と、自分でも分かるほどの下がり眉で愛想笑いを作った。

──ピンポーン。

そこで、玄関から鳴り響いたチャイムに、チャンスとばかりに私は真っ先に席を立った。

「私、出てくるね」

「ありがと、こまり」

多分、あっくんのパパが来たんだ。
席を離れられて、ちょうどよかった。