ひとつ、ふたつ、ひみつ。

「えー? そんな、こまりに気をつかわなくていいのよ、長岡さん」

「ううん、本当に。今日、久しぶりに会ったもんね、こまりちゃん。おばさん寂しいから、たまにはまたご飯食べに来てね」

「あ、あはは……、ありがとう……」

ママは首をかしげて、あっくんのママは本当に少し寂しそうに声をかけてくれた。

真尋くんが来てから──つまりは私がひとり暮らしになってからは、一度もあっくんの家に行っていない。
中学までは何回かおじゃましていたのに、急にパッタリとやめてしまったから、不思議そうにされるのも無理はない。

ママたちから目をそらすと、パチッとあっくんの視線と重なった。

「あ」

と、声が漏れたけど。

「……」

先に(そむ)けたのは、あっくんの方。