ひとつ、ふたつ、ひみつ。

真尋くんは、どんなつもりでいるかは分からないけど。

大好きな人と過ごす、初めてのクリスマスイブ。
私は、少しだけ。
ほんの、少しだけ。

今までと違う、何かがあるかも……なんて。思っているわけで。

「……」

窓の外に目をやる。
冷たく澄んだ空気が、太陽の光に照らされている。

──ピコンッ。

「!」

スマホの通知音が鳴る。

真尋くんが家を出て行ってから、私が前に使っていたスマホを渡して、やり取りをしている。

WiFiがあるところでしか使えないけど、今のところはそれで特に不便は感じていないらしい。

『今からバイトに行ってくるよ。こまりも勉強頑張ってね。』

変な感じ。
真尋くんと、スマホでメッセージを送り合うなんて。

返信を打ちながら、少し気がかりなことを思い出してしまった。
あの壊れたタイムマシンは、ずっと家の押し入れに入れていたのに、真尋くんが出ていった日から無くなってしまった。

きっと、真尋くんについていったんだと思うけど。
それが、ずっと胸の奥で引っかかっている。

早く会いたいな。
真尋くんに抱きしめられながら眠る夜が無くなってから、なんだかずっと寒いから。