ひとつ、ふたつ、ひみつ。

「こまり、大丈夫?」

「あ、うん……、ごめんね」

電話中、気を使って声も物音も立てないようにしてくれていた真尋くんが、心配そうに私の顔を覗き込む。

「なんか……ママが、月末に日本に帰ってくるらしくて……」

「そうなんだ? よかったね」

「よくないよぉ……」

「なんで? 全然会ってなかったんでしょ? 嬉しいじゃん」

「だって、ママが帰ってきたら真尋くんが」

「俺?」

「ふたりで住んでることは、秘密だから……。ママがいると、隠れなきゃいけなくなるし」

「俺のこと気にして、困ってたの? こまり、優しいね」

「わわっ、ちょ、ちょっと……!」

横から首元に抱きつかれて、驚いてソファーから落ちそうになる。