ひとつ、ふたつ、ひみつ。

「おかえり、こまり」

「っ!!」

廊下で立ち尽くして、思考が現実になかったところに飛び込んできたのは、真尋くんの声。

「た、ただいま、真尋くん。わざわざ、お出迎えに来てくれたの?」

「うん。こまりに早く会いたかったからね」

「そ、そうですか……」

すごい。
顔色も変えずに言ったよ、このイケメン。
私だけが真っ赤にさせられたんだけど。

なんだろう。あっくんにあんなことを言われたばかりで、ちょっと真尋くんの顔を見るのが気まずいかもしれない。

「こまり」

「ん?」

「おかえりのキスしてもいい?」

「えっ!?」

「嫌ならしないから」

「い、いやなわけ……ないから。……おねがいします」

「よかった」