ひとつ、ふたつ、ひみつ。

「そうだ。こまりが学校に行ってる間、こまりのパソコン使わせてもらってもいい?」

そう言ってパッと表情を変えた真尋くんは、いつもと同じやわらかな微笑。

「うん、いいよ。聞かなくたって自由に使っていいのに。こっちのパソコンの使い方って分かる?」

「うん。前に、こまりが使ってるの横で見てたから」

「何か調べものでもするの?」

「機械直す必要がなくなったから、その時間が空いたしね。住むところとか、俺がこっちの世界で出来る仕事とか、そういうの見てみようかなって」

「そっか」って、笑ってスルー出来るような話題ではなくて、私は口をつけようとしたコップを持って、かたまってしまった。

「真尋くん……うち、出ていくつもりなの?」

「あそこは、こまりとこまりのお母さんの家でしょ。こまりのお母さんが今たまたまいないから俺が今までいられただけで、いつかは出ていかなきゃいけないと思ってたんだ」