ひとつ、ふたつ、ひみつ。

「……私、どうしたらいいんだろ」

「長岡くんに? んー、どうしようもなくない?」

ひとりごとみたいな小さな問いに、花恋は首をかしげた。

「だって、こまりが好きなのって真尋くんじゃん。長岡くんとは、それ以上何にもなれないでしょ」

「でも、なんかそれって、冷たくないかな? ずっと一緒にいた、幼なじみなのに……」

「長岡くんは、その幼なじみ扱いが嫌だったから、今さら言ったんじゃないの」

今朝の、あっくんの真っ赤な顔を思い出す。
多分、私に恋をしている顔。

それは、“幼なじみ”に向けた表情ではなくて。

「うん……」

チャイムが鳴って、私たちの会話は強制的に終了した。

花恋の言う通り、答えは出ているはず。
……なのに。