ひとつ、ふたつ、ひみつ。

ベッドから降りて、真尋くんは腕まくりをしながら部屋のドアを開ける。

さっきまで、そこそこ緊張感のある空気だったと思うんだけど。
いや、まあ、私のお腹のせいですけども。

「どうしたの? おいで、こまり」

「うん……」

柔らかく口角を上げて手を差し伸べる姿に、私もベッドから降りる。

そこに何か違和感があった気がするけど、私はそれを、首を振って無視をした。

少しだけ、間違い探しの答えが見つからないモヤモヤのようなものを、抱えながら。