ひとつ、ふたつ、ひみつ。

「うーん……」

朝の陽射しがまぶしい。

ごろんと寝返りをうちたいけど、すぐに壁にぶつかってしまう。

今日のベッドは、なんだか狭いな。
そんなことある? 日替わりメニューじゃないんだから。

半分夢の中、半分現実。
そんな、(さかい)曖昧(あいまい)な脳内で、ぼんやりと考える。

しかも、暑い。

「……?」

(うっす)らと、まぶたを持ち上げる。
少しの視界に映るのは、壁……じゃない。

顔?
うわ、イケメン。やば。
私、こんなところにポスター貼ったかな。

てか、誰これ。俳優さん?
名前は……。

少しずつ、視界が広くなる。

ポスターにしては、立体的。体温まで感じられそう。

そっと手を伸ばす。

……え。

「っ!!」

──ドタンッ!

びっくりして、ベッドから落ちてしまった。

人間!