「……え? 真尋くんが、過去に戻ろうとした理由って……」

まさか。そんなはずない。
最悪の予想は、9割は当たらないって聞いたことがある。
だから……。

「うん、そうだよ」

私の願いは、砕かれた。真尋くん自身の手で。

「俺は、母さんが父さんに出会わないように、出会うのを止めるために、過去に行きたかったんだ」

それはいつも通りの、穏やかで優しい笑顔で。

「ま、待って、だって……、そんなことしたら」

「俺は、父さんの人よりも少し勉強が出来るところを、受け継いじゃったみたいでさ」

「ま、真尋くん……」

「特に機械をいじるのが得意だったから、タイムマシンだって改造出来ちゃったんだ。父さんが日本に不法入国した時と、同じように」

私の頬には、いつの間にか熱い涙が伝っていて。
真尋くんは、なぐさめるようにそれを指先ですくいとってくれた。