「ワープももちろん、お互いの国を行き来できないように制御装置がついてる。国境を無断でこえた人は、重罪人なんだ。変な話だよな。元は、同じ国だったのに。その土地に足を踏み入れただけで、犯罪者になるなんて」
「……」
なんて返したらいいのか分からなくて、黙ってしまう。
私にとっての日本も、真尋くんにとってはそうじゃなくて。
それが、とても不思議で。
「俺の父さんは、その犯罪者だった」
「……え?」
耳を通り抜けた言葉の衝撃で、私は思わず固まってしまった。
犯罪者?
真尋くんのお父さんが?
「ど、どういうこと……?」
「俺の父さんは、風桜国に暮らしてた。ただ、人より少しだけ頭がよくて。制御装置を解除して、日本に不法入国したんだ」
「……」
なんて返したらいいのか分からなくて、黙ってしまう。
私にとっての日本も、真尋くんにとってはそうじゃなくて。
それが、とても不思議で。
「俺の父さんは、その犯罪者だった」
「……え?」
耳を通り抜けた言葉の衝撃で、私は思わず固まってしまった。
犯罪者?
真尋くんのお父さんが?
「ど、どういうこと……?」
「俺の父さんは、風桜国に暮らしてた。ただ、人より少しだけ頭がよくて。制御装置を解除して、日本に不法入国したんだ」



