「こまりは、本当に幼なじみくんと仲がいいよね~」

「わあ!?」

電話をする頃には、起き上がってベッドの上でふたりで座っていたけれど、ふてくされた真尋くんがドカッとぶつかるように抱きついてきて、またベッドの上にダイブ。

痛くはないけど、びっくりした。

「仲がいい? 今の会話のどこで?」

「仲いいじゃん。家族みたいとか言ってさ」

家族?
ママ扱いしちゃった、あれのこと?

正面からぎゅうっと抱きしめられて、苦しい。
力強い腕が、……熱い。

「真尋くん、前から思ってたんだけど……」

「ん? なに?」

「やきもち、やいてる? あっくんに。なんか……いつも」

「……」

……あれ?
沈黙。
もしかして、勘違いだった?
そうなら、めちゃくちゃ恥ずかし……──

「……うん。やきもち。バレてた?」

聴き逃しそうなくらいの、小さな小さな声。
見えている耳は、真っ赤。