私たちはふたりで並んで、壁を背にして座る。
昼休みに来たばかりの場所なのに、夜というだけで違うところみたいに感じる。
こんな時間に学校にいるなんて、変な気持ち。
ポケットの中から、陽気な電子音が流れる。
スマホの画面を見てみると、着信。発信元は、あっくん。
あ、今回もまた、停電でひとりでいる私を心配してくれたんだ。
電話に出るか、出ないか、右手の人差し指が迷う。
その指を、右手ごと真尋くんに取られて。
「あ……」
「出ないで。こまりには、俺がいるでしょ?」
「う、ん……」
また、その顔。
怒っているような、拗ねているような。
気づいてしまった。
真尋くんがこんな顔をするのはいつも、あっくんが話の中にいる時だ。
しばらくすると電子音は止まって、私はスマホをポケットにしまい直した。
ごめん、あっくん。
昼休みに来たばかりの場所なのに、夜というだけで違うところみたいに感じる。
こんな時間に学校にいるなんて、変な気持ち。
ポケットの中から、陽気な電子音が流れる。
スマホの画面を見てみると、着信。発信元は、あっくん。
あ、今回もまた、停電でひとりでいる私を心配してくれたんだ。
電話に出るか、出ないか、右手の人差し指が迷う。
その指を、右手ごと真尋くんに取られて。
「あ……」
「出ないで。こまりには、俺がいるでしょ?」
「う、ん……」
また、その顔。
怒っているような、拗ねているような。
気づいてしまった。
真尋くんがこんな顔をするのはいつも、あっくんが話の中にいる時だ。
しばらくすると電子音は止まって、私はスマホをポケットにしまい直した。
ごめん、あっくん。



