(かすみ)こまり、16歳。

“いつも困った、こまりちゃん。”

昔から名前をからかわれる時は、いつもこのフレーズ。
ワンパターン。

いい加減にしてよ、って、何度も思っていたけど。

いつも困ったこまりちゃん、今日ばかりは本当に困っています。

親の海外赴任で、ひとり暮らしをはじめたわたしの部屋のベランダに、イケメンが降ってきました。

「ここは? 俺が知ってる日本じゃない」

「……え?」

──異世界人と、強制ふたり暮らしのはじまりです。