「あー、パンツですね。どうしたっけかなあ……」
「洗濯機の上に置いておいて? 後で他のと一緒に洗っておくから」
主任が俺のパンツやその他を洗濯してくれるのを想像したら、恥ずかしいやら嬉しいやら、申し訳ないやらで……
「そんな事、お願い出来ません」
「いいから、遠慮しないで」
「あ、はい」
「それはそうと、もう起き出して大丈夫なの?」
「はい、全く問題ないです」
俺は椅子に腰掛けながらそう答えた。本当は、歩くと少しふらつくのだが、主任が心配すると思って言わなかった。
「あのー、布団、湿っちゃったと思うんですよね、俺の汗で」
「大丈夫よ。後で乾燥機で乾かすから」
「すみません、何から何まで……」
「いいから、気にしないで?」
俺は頬杖をつき、きびきびと動く主任を目で追った。
こういうの、いいよなあ。まるで同棲してるみたいだ。
「はい、お待たせ」
主任は俺の前に、湯気が立ったおかゆがのお椀と、茶色い料理が盛られた小鉢、そしてスプーンと箸を置いてくれた。
「本当に早かったですね」
「だって、レンジでチンしただけだもん。食べて?」
「主任のは?」
「これからよ?」
「じゃあ、待ちます。俺、熱いのは苦手だし」
「そうなの? じゃあ、ちょっと待ってね?」



