冷淡女上司を攻略せよ!~ヘタレ年下イケメン男子の恋愛奮戦記~

「あ、忘れてた。私に相談って、何なの?」

俺も忘れてた。何だっけ? ああ、そうそう。

「受注の調整って、どうやったら主任みたいに早く出来るんですか?」

これ、俺が用意した口実だ。あながち嘘でもないし、我ながらいい口実だと思うんだよね。

「そんなの、会社で聞けばいいんじゃない?」

う、確かに。

「そ、それは、周りの奴に知られると恥ずかしいって言うか……」

「本当に? 単なる口実なんじゃないの?」

主任の顔が、だんだん険しくなって来た。ここで嘘がバレると、主任が怒り出すと思い、俺はあくまでも嘘を付き通そうと思った。

「ま、まさか、違いますよ。本当に主任に聞きたかったんです」

「今日は定時までに終わらせたんでしょ? 出来るんじゃない」

「いや、それは……今日は受注が少なかったから。俺の担当って、あまり売れてないからさ……」

「いい加減にして!」

ビクッ