AngelJapanの次のバンドは
さっきのモヒカン軍団よりは良かったものの、まぁやっぱりアマチュアよねといった感じのバンドばかりで
ステージに集まる人も疎らで盛り上がりにはイマイチ欠ける。
…所詮高校生のアマチュアバンドよね。
こんなもんだよ大体が。
結局、室井くんらしき人も見当たらないし
バンドは期待外れだし
なにより、暑いし人多いし。
これで相沢くんたちのバンドもこんなだったら
あの金髪引っこ抜いてやろうかな。
引き笑いの1番いい所で酸素吸引を阻止してやろうかな。
「センキュっっ!!」
3番目のバンドが終わり、ステージの照明が一度落とされる。
薄暗くなったステージ上には、ポツンとスタンドマイクが寂しく佇んでいる。
手にしていたオレンジジュースをカウンターに置き、壁に貼られたチラシを見る。
④Snake Foot
と、デフォルトされた文字で書かれたそれを見て
次がいよいよ相沢くんのバンドの出番だと知る。
どうやら、彼等はトリらしい。
15分ほどの休憩を挟み、照明がパッとついたかと思うと、店内にざわめきが落ちる。
「あ!!Snake Foot!!!!」
誰かが叫んだその声と共に
さっきまでガヤガヤと話し声が行き交っていた場内に
ワアアアァァァ!!!!
という歓声が響き渡った。
