「今までただの謎のクラスメートAだった室井くんがだよ!?なんか気付くと目で追っちゃうし、視界に入れば心臓ムズムズするし!!
あんなキタローみたいな髪型の室井くんの頭を傾げる仕草ですら可愛いとか思ってしまうだなんて!
暑さのせいかな。とうとう茹だったかな。
もうさ、この暑さのせいなのかな。…温暖化め!!ここのところの暑さは異常だもんね。いよいよ人体に影響を及ぼしてるというのに国家は何をしているんだろうか!!」
作った拳を掲げ一息に捲し立てながら、思わず立ち上がったアタシをさっちゃんが冷めた目で見る。
「とりあえず、座んなさいよ」
「………はい」
さっちゃんの眼光があまりにも恐ろしかったのでとりあえずおとなしく座ってみる。
サワサワと生温い風が桜の葉を揺らす。
そんな風の音ですら、室井くんの揺れる黒髪を思い出させてしまうんだから
いよいよ末期だ。
「アンタ、馬鹿?」
「おっと、いきなりヒドいなさっちゃん」
はああぁぁ、っと大袈裟なため息をつくと
さっちゃんがフォークをビシッとアタシに向けた。
