耳元で発せられたその音は、スーっと脳内に浸透してアタシの脳みそを痺れさせる。
「あれ?日吉さん顔赤い?」
不思議そうに頭を傾げる室井くんに
「あああ、暑いからね!!今日も!!」
あー暑い暑い!!と意味もなく大声を張り上げながら
アタシは自分の席に戻った。
顔を抑えながら机に突っ伏したアタシを
さっちゃんが驚いた顔で凝視する。
「…アンタ…」
「待って!!!さっちゃん!!今は勘弁して!!」
右手を出して、さっちゃんの言葉を制止する。
今こんな所で万が一何か突っ込まれでもしたら、あっという間に蒸発して消え去ってしまいそうだ。
本当に…一体全体どうなっちゃってるんだろうか自分。
「…純。昼休み、裏庭に集合」
「…承知いたした」
セクシー隊長から招集がかかった
そんな真夏の朝の教室。
