「来年も、また一緒に来ようね」
パーン、と何発目かの花火が打ち上がった。
「・・・来年」
室井くんが、少し驚いたように目を見開いてアタシを見る。それに頷きながら
「うん、来年」
アタシも答える。
来年も、再来年も、
願わくばこの先何度でも。
「日吉さんの未来に、俺はいる?」
ポツリと呟いた室井くんの言葉に、アタシは固まる。
じっと見つめる室井くんの視線が、不安そうな色を見せながらユラユラ揺れる。
「なんで?」
それに不安になりながらアタシは尋ねる。
なんでそんなことを言うんだろう。
もしかして重かった?
いつまで一緒にいられるかなんて保障もないのに
図々しく来年とか行っちゃって、ウザイとか思われたかな。
段々と不安が胸に広がるアタシの手を、室井くんが少しだけ握り返した。
「誰かの未来に、存在するって嬉しいね」
そう言って、室井くんは嬉しそうに目を細めた。
室井くんの手がヒンヤリ冷たい。
なんでだろう。
たまに、本当にふと、たまに
室井くんはこういうことを言う。
まるで、今まで誰とも深く関わってきませんでした、みたいなことを。
「アタシだけじゃないよきっと」
思わず、アタシは口を開く。
「相沢くんとか、やなぎんとか、イッチーとかの未来にも室井くんはいるよ」
「そ~かなぁ」
苦笑い気味に、室井くんが笑う。
「当たり前じゃん!!相沢くんなんて室井くん大好きじゃん!!幼稚園から一緒じゃん!!きっとあの人はこの先も永遠に室井くんに付き纏うよ、ヒャヒャヒャヒャ言いながら付き纏うにちがいないよ!!」
「それはイヤだな」
熱弁したアタシに
間髪入れずに室井くんが言った。
・・・うん。ちょっとイヤかも。
