昼下がりのカフェ。
ちょうどピークが過ぎ、空気が少し落ち着いたころ。
カラン――
扉が開き、舞香の胸が小さく跳ねた。
その姿は、もう何度も見慣れているはずなのに。
スーツでも制服でもない、ごく自然な私服の朝比奈だった。
「こんにちは」
「……こんにちは。今日も、ありがとうございます」
お決まりのやりとりのあと、
舞香は一度、深呼吸をした。
「……あの、今日って、夜……ご予定ありますか?」
言い終えた瞬間、胸がドクンと高鳴った。
朝比奈は少しだけ目を見開いて、それからすぐに、柔らかく微笑んだ。
「……ないですよ。どうしてですか?」
「えっと……もしよかったら、一緒にごはん……行きませんか?
その……ゆっくり話す機会もなかったし」
朝比奈の目が、やさしく細められる。
「それ、誘ってくれてるってことで、いいですか?」
「……はい。誘ってます」
照れくささと緊張が混ざるなか、
舞香の言葉は不思議と揺れなかった。
「じゃあ、ぜひ。行きましょう」
その返事に、舞香の頬がほんのり紅くなる。
たったそれだけの会話なのに、
胸の奥では、静かに鐘が鳴ったような気がしていた。
ちょうどピークが過ぎ、空気が少し落ち着いたころ。
カラン――
扉が開き、舞香の胸が小さく跳ねた。
その姿は、もう何度も見慣れているはずなのに。
スーツでも制服でもない、ごく自然な私服の朝比奈だった。
「こんにちは」
「……こんにちは。今日も、ありがとうございます」
お決まりのやりとりのあと、
舞香は一度、深呼吸をした。
「……あの、今日って、夜……ご予定ありますか?」
言い終えた瞬間、胸がドクンと高鳴った。
朝比奈は少しだけ目を見開いて、それからすぐに、柔らかく微笑んだ。
「……ないですよ。どうしてですか?」
「えっと……もしよかったら、一緒にごはん……行きませんか?
その……ゆっくり話す機会もなかったし」
朝比奈の目が、やさしく細められる。
「それ、誘ってくれてるってことで、いいですか?」
「……はい。誘ってます」
照れくささと緊張が混ざるなか、
舞香の言葉は不思議と揺れなかった。
「じゃあ、ぜひ。行きましょう」
その返事に、舞香の頬がほんのり紅くなる。
たったそれだけの会話なのに、
胸の奥では、静かに鐘が鳴ったような気がしていた。



