「そろそろ、行くか?
 あんまり長い間、抜けてたら、
 また健二に嫌味言われるし・・・」

「そうだね、健ちゃんに報告するのなんか
 照れるね・・・」

私達は、手を握ったまま、お店の中に戻って
行った。


扉を開けて中に入ろうとして、びっくりした。

お店の中が飾り付けられていたから。

さっきまで、何もなかったのに。

いつ、飾ったんだろう??

おめでとうと書かれた垂れ幕もあった。


「なんか、パーティーがあるって言ってた
 けど、もしかして、もう始まってるのかな?」

「そうかもな。急いで戻るぞ」

私とゆぅ君はそう言って、急いでお店の中に
入って行った。


すると、パンパンパン~っていう音がして、
私達の両脇からクラッカーが飛んできた。


「えっ、何、コレ・・・?」

「何だよ、コレ・・・?」

私達は、訳が分からなくて、顔を
見合わせた。


すると、周りから、

「おめでとう!!」

って言う声が飛んできた。


「何だよ?」

ゆぅ君も訳が分からず困ってる。


私は慌てて、周りを見回した。