中学を卒業してから、よく見るようになった夢がある。


その夢の中には私、ゆぅ君、美鈴ちゃんが出てくるの。

中学時代の私達の関係、そのまま再現されているの。


ゆぅ君のことが好きな私、ゆぅ君のことが好きな美鈴ちゃんがいて。

だけど、ゆぅ君が選ぶ人は私だったり、美鈴ちゃんだったり。



・・・・・いつも、違うんだ。


だけど、夢の中の私はいつも笑ってる。

嬉しくても、悲しくても・・・。

寂しくても、苦しくても・・・。


この夢には一体どんな意味があるんだろう?


まだ、ゆぅ君のこと忘れてないから見るのかな?

・・・なんて忘れられそうもないけど。




私は、慌ててカバンの中から手帳を取り出した。


そこに挟まっている一枚の写真。

それはゆぅ君と初めて撮った写真・・・。


最初で最後の2ショットだった。


健ちゃんが気をきかせてくれたおかげだよ。

たった一枚の大事な写真。

現像して、すぐに手帳に挟んだ。

そして、カバンに閉まった。


いつも、そばにあるように・・・。


忘れたいと思うけど、忘れられない。


だって、私、あなたのことが今でもずっと好きだから。