「よぉ、優士!また、同じクラスやの~!」

「なんや健二、また一緒かよ。腐れ縁やな、俺ら・・・」


なつと千絵と話をしていると、すぐ右側からそんな話し声が聞こえてきた。


私は、ハッとして右側を見た。


私の目に映ったのは、話をしてる優士君と健二君の姿だった。



二人とも、今日は学校来てるんだ。

まっ、クラス替えだしね。


優士君と健二君、また同じクラスになったんだ・・・。


相変わらす仲良しみたいだし。


・・・なんて、そんなことを思いながら何気なく見ていると、優士君と目が合ってしまった。



・・・・・・??


なぜか優士君がじっと見てきたので、私はすぐに目をそらした。






優士君は美鈴ちゃんの彼氏。


健二君は美鈴ちゃんの幼馴染で3年生の薫ちゃんの彼氏。


二人とも小学5年の時から彼女持ちだった。




あたしが言うのも何だけど、二人はそこらへんのアイドルなんかよりもカッコいい。



それから、これは、誰にも言ってない秘密なんだけど、実は私・・・小学生の頃、優士君のことが好きだったんだ。


密かに、優士君のこと、『ゆぅ君』って呼んでた。

心の中でね。


もちろん、今は違うよ!?


だって、ゆぅ君と美鈴ちゃん、二人は私にとって憧れだから。


もう付き合いも長いし、きっと結婚するんだろうなぁ~って思う。




・・・本気でそう思ってた。



それをぶち壊してしまうのが自分だということも知らずに・・・。