「本日もこのコーナーがやって来ました!」
「学生ならではのお悩み相談!!」
目の前にいる人気声優はニコリとこちらに笑いかける
この番組は毎週月曜日の夜にやっているラジオで、毎週人気声優がローテーションで担当している
そのコーナーにある“学生お悩み相談”では子役やアイドル、現役高校生がゲストとして登場し学生の悩みを解決していくというもの
「本日の学生ゲストはー!?」
スタッフのサインを見ながら、彼、木葉 海凪は用意されたマイクに近づく
「木葉 海凪です」
「初めましてですね!!」
元気な声優さんと少しの雑談を交え、本題へと移行していく
「数々のドラマや映画等で大活躍中の木葉くんに、今日は沢山のお便りが届いています」
海凪は謙遜しつつも笑いながら身構える
「えーShihoさん…高校2年生の17歳からですね」
「私は病気で声が出ません。転校することになったのですが声が出ないせいでくらい印象を与えてしまうのでは、と不安です。どうしたら喋らず明るい感情を伝えることが出来ますか??」
声優らしく感情の籠った相談に、海凪はマイクの前で頭を抱える
「難しい相談だな…でも僕と同い年ですね、多分。」
「海凪くんも今年2年生だもんね」
次の相談もある
早く応えなければ
海凪はゆっくりと口を開けた
「これは僕自身の意見なんですけど」
「お、いいよ」
「言葉の種類っていうのがあって、シホさんはそれが声じゃないだけなんです。耳が不自由な人が手話で気持ちを伝えるように、それが当たり前でそれがその人にとっての言葉だから。だからシホさんにとっての言葉を自分で見つけて伝えることが大切なんだと思います。」
このラジオは放送後、今までにないくらいの反響を呼び海凪は番組に出る度突っかかれるようになった
「…シホって」
「望月さんがどうかした?」
ハッとしたように顔を上げれば如月遥陽が不思議そうに海凪を覗き込んでいる
「なんでもない」
そんなわけない
そう言い聞かせていたけど、本当は気付いていたのかもしれない
あの悩み相談の本人は望月紫帆だと
「学生ならではのお悩み相談!!」
目の前にいる人気声優はニコリとこちらに笑いかける
この番組は毎週月曜日の夜にやっているラジオで、毎週人気声優がローテーションで担当している
そのコーナーにある“学生お悩み相談”では子役やアイドル、現役高校生がゲストとして登場し学生の悩みを解決していくというもの
「本日の学生ゲストはー!?」
スタッフのサインを見ながら、彼、木葉 海凪は用意されたマイクに近づく
「木葉 海凪です」
「初めましてですね!!」
元気な声優さんと少しの雑談を交え、本題へと移行していく
「数々のドラマや映画等で大活躍中の木葉くんに、今日は沢山のお便りが届いています」
海凪は謙遜しつつも笑いながら身構える
「えーShihoさん…高校2年生の17歳からですね」
「私は病気で声が出ません。転校することになったのですが声が出ないせいでくらい印象を与えてしまうのでは、と不安です。どうしたら喋らず明るい感情を伝えることが出来ますか??」
声優らしく感情の籠った相談に、海凪はマイクの前で頭を抱える
「難しい相談だな…でも僕と同い年ですね、多分。」
「海凪くんも今年2年生だもんね」
次の相談もある
早く応えなければ
海凪はゆっくりと口を開けた
「これは僕自身の意見なんですけど」
「お、いいよ」
「言葉の種類っていうのがあって、シホさんはそれが声じゃないだけなんです。耳が不自由な人が手話で気持ちを伝えるように、それが当たり前でそれがその人にとっての言葉だから。だからシホさんにとっての言葉を自分で見つけて伝えることが大切なんだと思います。」
このラジオは放送後、今までにないくらいの反響を呼び海凪は番組に出る度突っかかれるようになった
「…シホって」
「望月さんがどうかした?」
ハッとしたように顔を上げれば如月遥陽が不思議そうに海凪を覗き込んでいる
「なんでもない」
そんなわけない
そう言い聞かせていたけど、本当は気付いていたのかもしれない
あの悩み相談の本人は望月紫帆だと

