「そのオーラにも気づかずに話しかけてくるやつら、本当に無神経だなって思ってた。でも、香瑚は律儀に質問に答えてただろ。俺が『あんなやつらほっとけよ』って言った時、お前はなんて返したか覚えてる?」
「え……なんだっけ」
青羽に『ほっとけ』と言われたのはなんとなく覚えているけれど、自分が返した言葉は記憶にない。彼は懐かしそうに目を細めて続ける。
「『いいんだよ。人の力を借りてばかりじゃ本当に欲しいものは手に入らないって、いつかあの人たちも気づくから』って。あれ、すげぇカッコよかったよ」
感心するように微笑まれ、胸がとくんと小さな音を奏でた。
そういえば、そんな恥ずかしいことを言った気もする。顔が熱くなってくるけれど、青羽に『カッコよかった』だなんて褒められるとどこか誇らしくなる。
「今は周りとうまくやれてるみたいでよかった」と、彼は安堵した様子だ。
マンションが見え別れの時間が迫ってきて、私はさらに足取りを遅くしながら高校を卒業してからのことを思い返す。
「当たり前だけど、自分が大人になるにつれて周りもそうなっていくし環境も変わるから、大学に入ったらあっさり聞かれなくなった。私もあんなに気にすることなかったのに、って今は思うよ」
「え……なんだっけ」
青羽に『ほっとけ』と言われたのはなんとなく覚えているけれど、自分が返した言葉は記憶にない。彼は懐かしそうに目を細めて続ける。
「『いいんだよ。人の力を借りてばかりじゃ本当に欲しいものは手に入らないって、いつかあの人たちも気づくから』って。あれ、すげぇカッコよかったよ」
感心するように微笑まれ、胸がとくんと小さな音を奏でた。
そういえば、そんな恥ずかしいことを言った気もする。顔が熱くなってくるけれど、青羽に『カッコよかった』だなんて褒められるとどこか誇らしくなる。
「今は周りとうまくやれてるみたいでよかった」と、彼は安堵した様子だ。
マンションが見え別れの時間が迫ってきて、私はさらに足取りを遅くしながら高校を卒業してからのことを思い返す。
「当たり前だけど、自分が大人になるにつれて周りもそうなっていくし環境も変わるから、大学に入ったらあっさり聞かれなくなった。私もあんなに気にすることなかったのに、って今は思うよ」



