「最近は、無料のアプリゲームでもストーリーがよく練られてたりして完成度高いのよ。逆に、くだらないのになんかハマるバカゲーってやつもあるし」
「へえ。じゃ、先輩のオススメってなんですか? 聞くだけ聞いときます」
「やる気はないのね」
社交辞令を隠そうともしない後輩に苦笑して脱力した。めぐちゃんのこういうところ好きだわ。
それでもとりあえずオススメしておこうと、「そうだなぁ、いろいろあるけど……」と頭の中にいくつか候補を挙げていた時、私たちの前を同年代らしき女性ふたりが足早に横切っていく。
「よかった、混んでるっぽいけどまだ入れそう。やっと生の彼に会える~!」
「ビジュアルを拝むだけじゃなくって、ちゃんと話聞いとくんだよ!?」
興奮気味の会話が聞こえ、私とめぐちゃんは自然にふたりが向かったほうに目をやった。
このフロアにはいくつかの広い会議室があり、プログラマーやゲーム会社の社長などが講師となって講演を行っている。彼女たちの目的の部屋には、どんどん人が吸い込まれるようにして入っていく。
「なんかすごい人気の講演みたいだね。今の時間はなにやってるんだっけ」
「えーっと……【老若男女を虜にするシナリオの世界】」
「シナリオか。ちょっと気になるかも」
「へえ。じゃ、先輩のオススメってなんですか? 聞くだけ聞いときます」
「やる気はないのね」
社交辞令を隠そうともしない後輩に苦笑して脱力した。めぐちゃんのこういうところ好きだわ。
それでもとりあえずオススメしておこうと、「そうだなぁ、いろいろあるけど……」と頭の中にいくつか候補を挙げていた時、私たちの前を同年代らしき女性ふたりが足早に横切っていく。
「よかった、混んでるっぽいけどまだ入れそう。やっと生の彼に会える~!」
「ビジュアルを拝むだけじゃなくって、ちゃんと話聞いとくんだよ!?」
興奮気味の会話が聞こえ、私とめぐちゃんは自然にふたりが向かったほうに目をやった。
このフロアにはいくつかの広い会議室があり、プログラマーやゲーム会社の社長などが講師となって講演を行っている。彼女たちの目的の部屋には、どんどん人が吸い込まれるようにして入っていく。
「なんかすごい人気の講演みたいだね。今の時間はなにやってるんだっけ」
「えーっと……【老若男女を虜にするシナリオの世界】」
「シナリオか。ちょっと気になるかも」



