金曜日、その打ち合わせに向かおうとデスクの上を片づけていると、マグカップを片手にめぐちゃんがやってきた。
「ライトフルとの初打ち合わせ、お疲れです。須栗社長も来るんですか?」
「どうだろう、打ち合わせには来ないんじゃない? でも挨拶はさせてもらうつもりだよ」
めぐちゃんには私と社長の出会いについても話している。彼女なら変な詮索もしないし、誰かに言ったりしないと信じられるから。
そんな彼女は、ずいっと前屈みになって私に顔を近づけてくる。
「もし社長と仲よくなれたら、『ぼくマー』の続編作ってほしいって頼んでおいてください」
「めぐちゃん、やってくれたの!?」
ぼくマーとは、ぼくのマーマレードの略。この間のイベントの時に真っ先におすすめしておいたのだ。
ゲームに興味なかったこの子が!と驚いてバッと振り仰ぐと、彼女は真顔でカップを口に運びつつ言う。
「あれヤバいです。泣けますよね」
「でしょ!? わかってくれて嬉しい~」
語り合える仲間が増えたことに感激して、思わずめぐちゃんの片手を握る。が、続編のお願いはちょっと難しい。
「でも、期待に沿えなくて悪いけど、社長と仲よくはならないよ。別世界の人だもん」
「なってください。続編のために」
あっさりそう返され、半笑いで「無茶言わない」とツッコんだ。
「ライトフルとの初打ち合わせ、お疲れです。須栗社長も来るんですか?」
「どうだろう、打ち合わせには来ないんじゃない? でも挨拶はさせてもらうつもりだよ」
めぐちゃんには私と社長の出会いについても話している。彼女なら変な詮索もしないし、誰かに言ったりしないと信じられるから。
そんな彼女は、ずいっと前屈みになって私に顔を近づけてくる。
「もし社長と仲よくなれたら、『ぼくマー』の続編作ってほしいって頼んでおいてください」
「めぐちゃん、やってくれたの!?」
ぼくマーとは、ぼくのマーマレードの略。この間のイベントの時に真っ先におすすめしておいたのだ。
ゲームに興味なかったこの子が!と驚いてバッと振り仰ぐと、彼女は真顔でカップを口に運びつつ言う。
「あれヤバいです。泣けますよね」
「でしょ!? わかってくれて嬉しい~」
語り合える仲間が増えたことに感激して、思わずめぐちゃんの片手を握る。が、続編のお願いはちょっと難しい。
「でも、期待に沿えなくて悪いけど、社長と仲よくはならないよ。別世界の人だもん」
「なってください。続編のために」
あっさりそう返され、半笑いで「無茶言わない」とツッコんだ。



