脇役だって、恋すれば

「結構やり込んだなー。次なにやろう……これもクリアしちゃったし」

 平日の午後九時半、自分の部屋のベッドに横になり、スマホを弄って遊んでいる。

 会社が用意してくれたこのアパートには最初から家具が備えつけられていたが、ベッドも普通に寝心地がいい。

 発表会を手がけたライトフルのゲームも、その次に発売された作品もすでにやり尽くしてしまった。後者は青羽がシナリオに行き詰まっていたあの作品なのだが、約一年前に無事発売され、これもかなりヒットしているそう。

 村娘ルートはどうなったのだろうかと、わくわくしながらプレイしてみたら、なんと王子様の求愛を断り鍛冶屋の幼馴染を選んでいたので笑ってしまった。完全に私と慶吾さんがネタにされているじゃないかと。

 それでも、どうなるかわからないドキドキの展開にされていて、さすがだと感心した。フリーになった青羽は今も引っ張りだこで、順調に案件を成功させているので尊敬しかない。

 毎日仕事を終えてぼーっとしているこの時に、彼のことで頭が一杯になる。時差は一時間しかないので、今なにをしているかを想像しやすいし、なにより連絡を取りやすいのが救いだ。