脇役だって、恋すれば

 当然だ、心の底から恋焦がれたのは青羽だけなのだから。こんなに気持ちがよくて、泣きそうになるほど幸せを感じるのは初めて。

 私の奥深くに彼が到達した時、苦しいくらいの圧迫感でひとつになっているのを実感しながら、逞しい背中を抱きしめて目を閉じる。

「私、ずっと、青羽をひとり占めしたかったし……してほしかった」

 ぴたりと素肌をくっつけていると、自然に口からこぼれていた。自信がなくて、望むことすらおこがましく感じていた本音を。

 青羽はふっと表情をほころばせ、「可愛いな、ほんと」と呟いて頬にキスをした。上体を起こすと、指を絡めたまま私の左手を持ち上げ、薬指にも口づける。

「香瑚が望んでくれるなら、一生ひとり占めするつもりだけど」

 ──まるで、花束と指輪を用意しているんじゃないかと期待させてくれるような言葉。ふたりで生きていく未来が、ここにはあるのだ。

「いつまでも望んでる」

 瞳を潤ませて答えると、青羽はとても幸せそうに微笑んだ。

 ゆっくり律動が始まり、激しくなるにつれて再び彼の愛に酔いしれる声が響く。身体中が痺れるような甘い刺激に何度も貫かれ、意識が飛びそうになった。

 青羽となら、きっとこの先なにがあっても乗り越えられる。たとえ、再び離れ離れになる運命だったとしても。