脇役だって、恋すれば

 その意味は聞かなくてもわかる。これからどこへ行こうとしているのかも。

 私は一向に熱の引かない顔を俯かせ、バクバクと鳴る心臓をなんとか抑えようとするので精一杯だった。

 渋滞も考慮すれば、東京まではまだ一時間近くかかるものの、目的の場所には十五分ほどで着いた。

 眩い灯りに照らされる建物を見上げ、最近はレジャーホテルとかファッションホテルと呼ぶんだな、なんてどうでもいいことを考えて気持ちを落ち着ける。

 しかし、チェックインして異国情緒漂う部屋に入った瞬間、キスの雨が降ってきて緊張を解く暇もない。

「んっ、はぁ……青羽」
「ごめん、余裕なくて。ずっと欲しくてたまらなかったから」

 青羽が喋るたび、胸がきゅんきゅん締まって苦しい。食べるようなキスをしながら、彼は私の背中のファスナーに手をかけるので、慌てて制止する。

「待って、シャワー浴びなきゃ……」
「後で一緒に浴びよう。どうせまた今から汗だくになる」

 セクシーに口角を上げた彼は、問答無用でファスナーを下ろし、ワンピースが肩から滑り落ちる。「ひゃぁ」と情けない声をあげる私をひょいっと抱き上げ、広いベッドに優しく横たえた。

 青羽もシャツを脱いで均整の取れた身体を露わにすると、あられもない姿の私を組み敷き、悦に入った表情を見せる。