脇役だって、恋すれば

 その後は綺麗な美術館でアートに触れ、ショップでお土産を選んだり、そこで買ったおそろいのビーチサンダルを履いて海岸を少し歩いたり。

 慶吾さんとしたデートと比べてはいけないけれど、肩の力を抜いて過ごせる時間はただただ楽しくて幸せだ。

 お茶休憩を挟みつつ気ままに観光をしていたら、あっという間に夕方になっていた。

 今は風情のある有名な神社でお参りをしたところ。夕日が綺麗に見える絶景ポイントがあるというので、境内を手を繋いでゆっくり歩いている。

「私、葉山って初めて来たけど、景色がすごく綺麗だし静かでいいところだね。ここに住んでたら毎日海沿いを散歩したくなりそう」
「散歩、してたな、昔。俺の亡くなったばあちゃんがここに住んでて、小さい頃はよく来てたから」
「あ、だからいろいろ詳しいんだ!」

 どうりで穴場スポットもたくさん知っているわけだ。混んでいてもストレスなくスムーズに観光できたのは、青羽に土地勘があったからだと納得する。

「本当に景色がいい場所がたくさんあるから、香瑚に見せたくて今日はここにしたんだ。一応、聖地巡礼でもあるし」

 彼の口から出たひと言に、私はキョトンとして問いかける。