脇役だって、恋すれば

 食べるって食事の意味だよね?と確認したくなるくらい、吐息混じりの声が官能的に聞こえる。

 しかも髪を縛って露わになっている首筋に唇が触れ、思わず「ひゃっ」と小さな悲鳴をあげてしまった。

「ダメダメ、くすぐったい……んッ」
「首、弱いんだ? いい声」
「あっ……ダメ、だって」

 ぱくっと甘噛みされ、舌で舐めたりちゅっと吸ったり。音や吐息を耳元で感じて、自然に甘い声が漏れる。

 両想いになった途端、スキンシップが濃密なのだけど……!

 キスをしなくても、しっかり快感を得てドキドキしまくっている。青羽ってこんなに甘くなる人だったんだ。

 きゅっと目を閉じ、身体に回された腕にしがみついていると、青羽はふいに唇を離してため息混じりに抱きついてくる。

「やっぱ寒い」
「言わんこっちゃない!」

 人を湯たんぽ代わりにしていないで早く服を着て!と、慌てて彼を引き離した。

 危うく理性が崩れそうに……。こっちのほうが熱があるんじゃないかというくらい、全身を火照らされてしまった。

 気を取り直してにゅうめんをふたり分の器に盛り、ローテーブルに運んで一緒に手を合わせる。ものすごく簡単なものなのに、青羽はとっても幸せそうな顔で「普段のそうめんの百倍美味しい」と言ってくれて、私も嬉しくなった。