「ここデザートが美味しいって評判なんですよ。せっかくだから食べていきませんか?」
「「食べます」」
部長と先輩が声をそろえて食い気味に即答するので、私は失笑してしまった。ふたりともスイーツ男子だったんかい。
先輩が「女性陣の分も持ってくるね」と言ってくれたので、ありがたくお任せすることにした。
向かいに座る藤井さんとふたりになりなんとなく気まずさを感じるも、今しがたの件が気になって仕方ない。
「……さっきの話って、新涼さんのことですか? 社長の犬、だなんて」
一度こちらを見た彼女は、綺麗にカールしたまつ毛を伏せて暗めの声色で話し出す。
「その言い方は酷いですけど、あながち間違いではないんだと思います。彼、最近ずっと悩んでるみたいだし、締め切りにも間に合わなくて。これまでそんなことなかったから、望んでもないシナリオを書かされているんじゃないかって心配です」
自分のことのように元気がなくなっていく彼女を見て気づいた。たぶん、藤井さんも青羽に恋をしている──。
そうか、だからさっき青羽の名前を出した途端に機嫌が悪くなったのか。私が彼の作品が好きだと言ったのも気に食わないのだろう。
「「食べます」」
部長と先輩が声をそろえて食い気味に即答するので、私は失笑してしまった。ふたりともスイーツ男子だったんかい。
先輩が「女性陣の分も持ってくるね」と言ってくれたので、ありがたくお任せすることにした。
向かいに座る藤井さんとふたりになりなんとなく気まずさを感じるも、今しがたの件が気になって仕方ない。
「……さっきの話って、新涼さんのことですか? 社長の犬、だなんて」
一度こちらを見た彼女は、綺麗にカールしたまつ毛を伏せて暗めの声色で話し出す。
「その言い方は酷いですけど、あながち間違いではないんだと思います。彼、最近ずっと悩んでるみたいだし、締め切りにも間に合わなくて。これまでそんなことなかったから、望んでもないシナリオを書かされているんじゃないかって心配です」
自分のことのように元気がなくなっていく彼女を見て気づいた。たぶん、藤井さんも青羽に恋をしている──。
そうか、だからさっき青羽の名前を出した途端に機嫌が悪くなったのか。私が彼の作品が好きだと言ったのも気に食わないのだろう。



