脇役だって、恋すれば

「あの、先ほど見せてもらったトレーラーで、空の美しさが印象的だったんです。流す映像に合わせて、照明で天気を感じられる演出にするのはどうですかね? 夕焼けとか、雨や雪なんかも表現できると思うんです」

「それ、すごくいいですね! 開発のほうでも空にはこだわったと言っていたので、可能ならぜひお願いしたいです」

 私の意見に田端さんがぱっと顔を輝かせて賛同し、部長も「俺も賛成。持ち帰って検討しよう」と言ってくれた。

 企画の仕事は自分の思いを汲み取ってもらえないことも多々あるけれど、その分こうして認めてもらえた時の喜びはひとしおだ。ますますやる気が漲ってきて、「はい!」と元気に返事をした。


 その後も演出について意見を出し合ったり、動線を確認したりしてだいぶ話を詰められた。やっぱり実際に映像や会場を見るとイメージが湧いてくる。

 青羽に新作の話を聞いたらもっといい案が浮かびそうだけど、今忙しそうだしな。ちょっと聞きたいことが出てきたから、ひとまず担当の彼らに聞いてみよう。