「これはどんな状態でも飲めば一瞬で回復することのできる、この帝国一の魔法使い僕作のチート魔法薬だよ。毒に侵されていようが、全身骨折していようが、心臓と脳さえ動いていれば、この薬を飲めば必ず一瞬で回復できる。ただこれは全身の細胞を無理矢理活性化させて再生させるものだから、これを飲めば回復はできるけどその代わり回復するまでにものすごい痛みを感じる」
「も、ものすごい?」
「うん。ものすごい。死ぬほど痛いらしいよ。でも死なないから」
「へ、へぇ」
キースの淡々とした説明に冷や汗を流す。
この薬を飲む時が来ないことを祈るしかなさそうだ。
「そのネックレスは着けてしまえば着けている本人にしか認識できない。だから誰かに取られることもないし、それさえあれば君は一度だけなら絶対に死なないよ」
「…わかった。さすがキースだね」
「まぁね」
キースの説明を聞き終えた私は深く頷き、感心する。
私に褒められてキースも得意げだ。



