村八分にされた不遇の娘は神様の子供を授かり溺愛される

しどろもどろになって説明すると、陽神が顔を上げてクスリと笑った。

「葵はなにも心配しなくていい。ワタシに全部任せてほしい」

陽神はそう言いながら葵の右手を握りしめると手の甲にキスをした。
それだけで葵の緊張が解けていく。

さっきまで感じていた眠気がまた襲ってきそうだ。
そうしている間にスルスルと寝着が脱がされて気がつけば葵は陽神の前で全裸になっていた。

「あ、あの……」
胸元を隠そうとした手をやんわりと外されて耳元に唇を寄せられる。

「ワタシの子供を産む気はあるか?」
「か、神様の子をですか?」

そんなの無理だと咄嗟に言いかけて、自分はもう後戻りできないところまで来ているのだと知る。

神様の子を身ごもるってどういうこと?
神様の子を私が育てることができるの?
様々な疑問が浮かんでは消えていく。

陽神に抱きすくめられているということこそが、すべての解であるような気がした。