村八分にされた不遇の娘は神様の子供を授かり溺愛される

ほとんど食べていなくて弱っていた体にみるみる活力が湧いてくる。

「でしょでしょ!? あたしたち、元気になるおまじないを沢山かけたんだよね!」

「うん! だってお姉さんは陽神さまのお嫁さんになるんでしょう? それなら沢山食べて元気になってもらわないと困るもんね!」

夏と春が嬉しそうにぴょんぴょんと飛び跳ねる。
味はシンプルなのに美味しくて一気に食べてしったのも、ふたりのおまじないのおかげかもしれない。

「ごちそうさまでした」
葵が丁寧に手を合わせて頭を下げると、ふたりとも頬を赤くして喜んだ。

「さて、少し休憩したら屋敷の中を案内するよ」
「案内ですか?」

葵は陽髪の言葉に首をかしげる。
神社へは何度も足を運んでいるので、中がそれほど広くないことは知っている。

御神殿が置いている本殿と、奥に多少のスペースがあるだけだ。

でも、それじゃ自分が今横になっていたこの部屋はどこにあたるのだろう?